信州上田カメラ屋気まぐれブログ

長野県上田市の松尾カメラ店主のブログです

千曲市の稲荷山重要伝統的建造物群

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1月20日みぞれ交じりの空模様の中、土蔵や商家の立派な建物群か数多く残る千曲市の稲荷山界隈を散策しました。

稲荷山は、善光寺街道最大の宿場町として栄え、江戸から明治にかけては長野県内屈指の商人町でもありました。歴史を調べてみると、上田で真田氏が活躍していたころ、上杉景勝により平城・稲荷山城が築かれたことに始まる。その後宿場町としての発展を遂げましたが、1847年、推定震度7と言われる善光寺地震で壊滅的な被害を受けました。現在の商家や土蔵などの建造物は善光寺地震からの復興期に建てられたものがほとんどだとのこと。「稲荷山宿・蔵し館」の資料館となっている土蔵では、二重の梁で支える頑丈な造りを見ることが出来ますが、稲荷山各所で見かけることが出来るいかにも頑丈そうな荘厳な建物は、震災の教訓によって造られたものなのだと実感することが出来す。

ところで善光寺地震の一世紀ほど前の1742年には、上田や稲荷山も含む千曲川一帯で「戌の満水」と言われる数千名の犠牲者を出す大水害が発生しています。この洪水の後、千曲川流域では毎年8月1日にお墓参りや御墓掃除をする風習が生まれているほど、衝撃的な自然災害であったようです。そしてこの水害の際にも、稲荷山の商人町をはじめ、千曲川流域の村や町はそれぞれに、復興を果たしているのでしょう。

日本人は、忘れたころにやってくる大災害を大変な努力を払って克服しながら、発展してきたのだと思います。先人のそれぞれの土地への思いを忘れてはならないと思いました。


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