見たこともない風景との出会い～裏磐梯
2泊3日の予定で、初日23日の夕方、檜原湖東岸 白樺船着き場のポイントに入ると、それまで日差しを遮っていた雲が青空に溶け始め、絶好の夕日撮影の条件となりました。驚いたのは太陽が西の稜線に完全に隠れた後。夕日の「幻日」でしょうか、稜線上にもう一つの太陽が輝き始めると、やがて柱状に縦長に輝きだしました。普段見る夕焼け空はまさに一瞬で色あせてしまいますが、この時の夕焼けの柱はいつまでも消えずに留まっています。たぶん一生忘れることができないひと時でした。
24日の朝は5時ごろから檜原湖西岸の細野で、地球の裏側を回ってきた太陽を待ちました。ベールのような柔らかい霧の向こうから太陽がのぞいてくると、この世のものとは思えない幻想の世界が広がりました。うっすらと姿を現す沖の浮島、折からの水面低下により顔をのぞかせた枯れ枝、様々な表情に変化する湖面のさざ波。「どうぞ撮ってください」と風景の方から誘われているような気持ちになり、夢心地でシャッターを切っていました。
24日の夕方は、よしおかペンションのオーナーのお仲間の檜原湖東岸のキャンプ場で夕日の撮影。普段は固定に生えている水草が地上に現れ、やはり湖底に沈んでいたであろう枯れ枝が横たわっているところに沈みかけた太陽の光が当たる。これも見たことのない不思議な世界でした。
このような景色に出合うと、写真にかかわっていて本当に良かったと感じます。写真を撮る目的がなければ、おそらくこのような場に身を置くことすらないかもしれません。いつも出会えるわけではありませんが、これからも自然の様々な表情との出会いを楽しみに、写真に携わっていきたいと思います。
そして、我々の撮影をサポートしてくださる福島裏磐梯の皆様に感謝！
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