信州上田カメラ屋気まぐれブログ

長野県上田市の松尾カメラ店主のブログです

ドライキャビの中古が入荷しました

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このところ毎日のように夕立が降っています。このような湿度御高い日が続くと心配になるのが、カメラやレンズのカビの問題。以前は「爽やか信州」というキャッチコピーにもあるように低温低湿だった信州でも、今は積極的な対策が必要だと思います。

製造年代や型番は不詳ですが、状態の良い防湿庫「ドライ・キャビ」の中古が入荷しました。幅400mm×奥行350mm×高さ900mm、現行品のドライ・キャビ NT-103-M3に比べ幅と高さは同程度で奥行きが50mm程度深くなっていて、造りもやや堅牢な感じがします。

また、現行の黒ではなく棚板も含めてグレーの仕上げが基調で、多少棚の中が見やすいと思います。上部のドアが若干傾いていますが、全体としては綺麗な状態です。カギは欠品しています。

お値段は10,000円(税別)。お車等でご来店いただき、松尾カメラ店頭でのお渡しに限定させていただきます。上田市内ではPayPay決済で「最大30%戻ってくる」キャンペーンを9月22日まで開催しており、当店でもOK。どうぞこの機会にご購入をご検討ください。

 

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4×5インチ2分の1と6×9サイズの話し

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4×5インチビューカメラの最高峰ブランドsinar f2の中古

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機動性に加え、フィルム側でのアオリも可能な6×9カメラ マミヤプレスの中古

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4×5インチのポジとブローニー(6×6)のポジ

 30数年前、渋谷のコマーシャル撮影の貸しスタジオでアシスタント(スタジオマン)をしていたころ、商品撮影のフォトグラファーの或る方が、次のような変わった撮影の仕方をしておられました。4×5インチのカメラを使用しながらも、わざわざフィルムバック装着部のレンズ側左半分ににマスキングを施して撮影。次にフィルムバックを180度回転させて装着しなおし、残り半分に露出を変えたカットを撮影。1枚の4×5シートフィルムに2コマずつ写し込む…。アシスタントの立場としては口には出しませんが「6×9のロールフィルムバックで撮影すれば楽なのに」と心の中でつぶやいていました。

 当時はバブル経済の真っ盛り、コマーシャルフォトの業界が最も輝いていた時期でもありました。ほんの僅かでも品質が向上するのであれば労力やコストを惜しまない時代。印刷物の扱いが小さく、12.5㎝×10cm位ある4×5インチのサイズは必要ないものの、ロールフィルムよりもコシや平滑性、耐久性があるシートフィルムを使うことが良しとされた結果だろうと思います。

 実は、4×5インチを半分に切ったサイズがほぼ6×9判。私が子供のころ、松尾カメラの証明写真はホースマンの6×9ビューカメラで「名刺判」のシートフィルムを使用して撮影していました。名刺判は、証明写真同様、4×5インチでは大きすぎる新聞や雑誌の挿絵に丁度良いサイズでした。ところが、シートフイルムで撮影するには、火縄銃と同様、1枚シャッターを切るごとにシートフィルムを抜き差ししなければなりません。速写性が求められる現場のニーズに応え、連続的に撮影可能なシステムとして、この名刺判の幅で長いロール状のフィルムにしたブローニー判のロールフィルムを装填するカメラが開発されました。そのような進化の過程を最も強く実感できるカメラが「マミヤプレス」です。

 現在、松尾カメラの店頭には、大判ビューカメラの最高峰ブランド・ジナーのf2 4x5とマミヤプレスの90mm,150mm,ブローニーロールフィルムホルダー2個つきの中古が並んで展示・販売されています。フィルムカメラとひとことで言っても、それぞれの種類ごとにそれぞれのこだわりの進化を遂げてきており、機能や形も様々。映画の長尺フィルムを小さなパトローネにつめて、映画のコマ2コマ分で1枚の写真を撮影するシステム「ライカ判(135)」は有名ですが、それだけではない、様々なカメラの歴史に触れることが出来ることが、中古カメラの大きな魅力だと思います。

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良いニコンNew FM2ブラックが入荷しました

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入荷した中古Nikon New FM2と几帳面さが伝わる取扱説明書

カメラの状態は、持ち主の方の扱い方やカメラに対する愛情の注ぎ方によって大きく違いがあるものです。

先日、大変良い状態のニコンNew FM2ブラックボディーを買い取らせていただきました。カメラには汚れや傷はほとんど無く、書き込みやラインマークがびっしりと施された取扱説明書が添えられていました。(余談ですが、昔試験の前に綺麗なノートを貸してくれた同級生の顔が思い浮かびました)

綺麗な状態のカメラやよく勉強されていたことをうかがい知ることが出来る取扱説明書からは、元のオーナー様のカメラに対する愛情がひしひしと伝わってくるように思います。通常だと書き込みだらけの取扱説明書は中古カメラの付属品としてはいかがなものかと思ってしまいますが、前のオーナー様のカメラに対する思い、New FM2に注いだ愛情がこのカメラの価値を高めてくれたとしたら、その象徴として次のオーナー様にも引き継いでいただけたらと思います。

このNew FM2の商品ページはこちら

➔ https://www.matsuocamera.net/product-page/%E3%83%8B%E3%82%B3%E3%83%B3-new-fm2-%E3%83%96%E3%83%A9%E3%83%83%E3%82%AF

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カールツアイス 135mm 色々

 コロナ禍で例年の仕事が激減し、何とかしなければと中古カメラのネット通販サイトを立ち上げて3ヶ月が過ぎました。お陰様で、予想以上に多くの皆様にご利用いただくとともに、下取りや買取をさせていただく機材も順調に増えてきております。当店を支えて下さる皆様には感謝の気持ちでいっぱいです。

 そのような中、私が個人的にも思い入れがある「カールツアイス」の135mmという焦点距離のレンズ4種を当店で扱わせていただく機会を得ました。

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Carl Zeiss Sonnar 135mm f2.8 Contax

ヤシカ➔京セラコンタックス カールツアイス ゾナー135mm f2.8。

このレンズは、大学生のころ、銀座鳩居堂ビルにあったコンタックスサロンの佐藤館長さんの勧めで出会いました。一つ上の兄が音楽大学へ進学しているということで、我が家では私がカメラ屋に入るのが半ば既定路線となっていましたが、学校は普通の私立文系。佐藤館長いわく、写真を学びたいならこのレンズ1本だけで写真を撮ってみなさい、という言葉を信じ、ほぼ1年ぐらい、このレンズだけと付き合いました。それが私の写真の原点。このレンズとの出会いがなければ今の私はないと言えます。

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Carl Zeiss Planar 135mm f2 Contax

卒業後、南平台スタジオという貸しスタジオと自社制作を行っているコマーシャルフォトの会社にアシスタントとして入社。その年の暮れ、社員旅行でバリ島に行った際、かがり火の下で演じられているケチャダンスを愛用のゾナー135/2.8で撮影していると、当時のチーフカメラマンがご自身のプラナー135/2を「これで撮って比べてみろ」と言って貸してくださいました。当時大人気だったコダクローム64で撮影。帰国後上がってきたポジを見てびっくり。衣装の金属のハイライトがくっきり際立った描写に唖然としました。

実際にこのレンズを自分のものとして使い始めたのは、上田に帰ってきた後にコンタックスのレンズがMMに変更になるということでAEレンズの割引セールがあり、迷わず購入しました。コンタックスの製造が終了し仕事の135機材をニコンに変更するまで、私の最愛のレンズでした。

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Carl Zeiss Planar 135mm f5.6 4X5

カールツアイスの大判レンズはだいぶ希少なものです。私が実家の店に入る前から私の父がお婚礼写真の撮影などに使用していました。

このレンズは、大判レンズの中では比較的イメージサークルが狭く、わたしのコマーシャル関係の仕事では登場する場面は少ないものでしたが、質感描写が肝心な料理の撮影や家族写真などでは、他のレンズに代えがたい魅力がありました。

そして先月、再び出会うことに。中古サイトにアップするとその日のうちに売れて行きました。

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Carl Zeiss Makro-Planar CF135mm f5.6 Hasselblad

ハッセルブラッドのベローズ専用マクロプラナーCF135mm f5.6は、私自身は使用したことのないレンズ。ハッセルの接写は120mmマクロやゾナーの150mmにエキステンションチューブを使用しており、135mmは気にはなっていましたが試す機会もありませんでした。

このシステムは露出倍数がネックとなり、ハッセルのマニュアルフィルムカメラでは使いこなすにはハードルが高かったのですが、今はミラーレス一眼なども登場し、この手の機材の使用が現実的になってきたように思います。

 

カールツアイスの135mmは、魅力に満ちた焦点距離です。

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雨の木曽 赤沢渓谷と阿寺渓谷

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赤沢渓谷 岩サツキ咲く五枚修羅

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梅雨の阿寺渓谷熊ヶ淵

6月30日、雨に濡れた岩サツキを狙って、上松町の赤沢渓谷と大桑村の阿寺渓谷へ行ってきました。昼過ぎからは激しい雨になるとの予報だったため、早朝に上田を出発し、午前中半日の撮影となりました。

時折強く降る雨に苦戦を強いられましたが、期待通りに見ごろを迎えた岩サツキ、雨に濡れて黒光りする岩肌、豊かな森から流れ出る大雨でも濁ることのない渓流の表情を捕らえることが出来ました。

今年は感染症の影響で、長野県内のどの撮影ポイントも人がまばらだと聞きます。また、昨年の台風の影響で入ることが困難な撮影スポットがい多いことも事実。ところがこの日訪れた木曽の渓流は水害の傷跡はどこにも見られず、美しい自然の情景をじっくりと味わうことが出来ました。

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7月3日~6日サントミューゼで「第32回上田HPC(ハッセルブラッドフォトクラブ)写真展」開催

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第32回上田HPC写真展のご案内

 コロナ禍の影響で多くの文化活動も停滞を余儀なくされておりました。上田市の文化の拠点、サントミューゼで行われる予定だった公演や美術展、写真展なども開催できない状況が続いておりましたが、7月からは市民アトリエギャラリーや多目的ルームなどを利用した作品展の開催がようやく再開されます。

 そして、その再開第1号として開催されることになったのが「第32回上田HPC(ハッセルブラッドフォトクラブ)写真展」。たまたまのめぐりあわせですが、今年も途切れることなく開催にこぎつけることが出来ました。このような状況下での開催ということで、規模の縮小も想定していましたが、今年は新入会された2名、休会から復帰された1名が加わり、結果的に昨年より多い45点の全紙サイズの作品が並びます。

 「密を避ける」ということで様々な場面で自粛が求められておりますが、写真はもともと個人個人がカメラを通して自然や被写体と向き合うもの。そして、その時の感動を言葉の代わりに写真作品を通して第三者に伝えるものです。こんなときだからこそ、しっかり取り組み、大切にしていきたい表現活動だと思います。

 今回の写真展会場は、出入り口や無人で設置する受付の数を増やし、公的な指針に示されているコロナ対策に従って慎重に準備を進めております。どうぞご安心して、作者それぞれが写し取った感動を味わいに、再開されたサントミューゼ・市民アトリエ・ギャラリーへお越しください。

 

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コムクドリの巣立ち

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ムクドリ 餌を運ぶ親鳥

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ムクドリ 大声で巣立ちを促す親鳥

梅雨入りするこの時期は、野鳥たちの巣立ちの時期でもあります。隣のお宅の鬼瓦で子育てをしていたコムクドリたちもその時を迎えました。

入梅の土砂降りの雨になる直前、親鳥たちは餌運びをやめ、巣に近づいたり少し離れた電線や木の枝に退いたりしながら、「ギーッ、ギーッ」と小さいからだからは想像出来ないような激しい声で子供たちの巣立ちを促します。その日のうちに2~3羽の子供たちは巣から飛び立って行きました。

ところが、どうやら一羽だけは巣に残ったままで「ピー、ピー、ピー」と甘えるような声で鳴き続けています。親鳥と既に巣から離れた子鳥たちは数十メートル離れたところから、心配そうに見守っていました。

信州にも梅雨入り宣言が出され、上田辺りでも土砂降りの雨。雨に打たれながらも親鳥たちは交互に巣を覗き込み、「ギーッ、ギーッ」と鳴き続けます。一旦雨が上がり、いよいよ残る1羽も巣立つかと期待しましたが、出てきません。何かあったのかと心配になりました。

それから3日が過ぎ、親鳥たちは騒ぎ続けておりましたが、3~4羽いれば1羽の犠牲ならそんなものなのかと勝手に納得していた矢先に、ようやく残りの1羽が巣立っていきました。

日常生活の中で野生の生き物たちの活動に目を向ける機会はほとんどない中、たまたま身近なところで繰り広げられたコムクドリ一家の子育てや巣立ちの様子に気をとめることが出来ました。人間も同じかもしれませんが、子育て、巣立ちは一世一代の大仕事。他の生き物に襲われたり、巣から落ちたりする危険もあります。そのような中で、親鳥たちは最大限の努力をし、小鳥たちは勇気を振り絞って、未知の世界に旅立って行きました。

人間社会では今、コロナ禍の第一波がようやく収まり、感染症に対応できる新しい社会生活への第一歩を踏み出しました。勇気をもって果敢に攻めていく国や人々もあれば、おっかなびっくり周りの様子を伺いつつ、慎重に歩みを進める人もいるでしょう。何が正しくて何が間違いなのかなかなか見通せない状況ではありますが、この先に良い未来があることを信じて、それぞれのスタンスで前へ進んで行かれればと思います。

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