信州上田カメラ屋気まぐれブログ

長野県上田市の松尾カメラ店主のブログです

二コンのナノクリスタルコート

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最近、二コンから続々と発売される「ナノクリスタルコート」を施したニッコールレンズ。
http://www.nikon.co.jp/main/jpn/profile/about/technology/core/nano_particle/index.htm
レンズの内面反射を抑え、フレアーやゴーストが起こりにくいレンズですが、実力はどの程度のものか実験を試みました。使用したのは、105mmのマイクロニッコールレンズ新旧2本。ナノクリスタルコートを施したものと従来コーティングのものの比較です。
従来のコーティングであっても、実はさほど悪いわけではなく、通常撮影するレベルの逆光では、大きな違いは出にくい。画面右下に鏡を置き、照明を写し込むことで、ようやく立派なゴーズトを発生させることに成功しました。やはり、最新のナノクリスタルコートを施したレンズは、驚くほどゴーストが目立たない。強い光の周りのハイライトの滲みも少なく、鏡の形が解る程度にディテールを残しています。

レンズの内面反射によるダメージが抑えられるとなると、今後のレンズ開発に大きな可能性が広がるだろうと期待しています。何十枚もレンズを重ねたレンズもどんどん発売になるかもしれません。秋の紅葉など太陽が低い季節の逆光撮影もさほど気を使わなくて良くなります。

今回のオリンピックでは、D3の登場で、キヤノンがずいぶん減り、二コンが一気に数を増やしています。D3ばかりが目立っていますが、実はスポーツ写真に使われる超望遠のニッコールレンズも、今回のオリンピックから全てナノクリスタルコートに代わりました。スポーツカメラマンの何割かが一気に二コンに乗り換えたのは、ナノクリスタルコートの貢献も大きかったに違いないと思います。
一方のキヤノンもじっと指を加えて傍観しているはずはない。今後両社から、夢のようなレンズが続々と発売されるかもしれません。ご期待ください。



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