恵みの雨に濡れる栂池高原

今年は、春先から撮影に出かけると、かなりの確立で雨に遭います。お盆休みの14日、妻と出かけた栂池自然園も雨の中。このような天気では撮影をあきらめ、とりあえず散策だけを楽しもうと思っていたのですが、雨や霧の中でもけなげに、しかも力強く生命の営みを見せる草花は、何も撮影せずには帰らせてはくれませんでした。
　4ヶ月足らずの間に春から夏、そして秋が訪れる豪雪地帯の高原。この季節の草花は、他の種に負けじと懸命に咲き競っています。茎をしゃきんと伸ばし、それぞれの葉を精一杯広げ、雨水を自分の足元へと導いている。湿原一面に広がるワタスゲも、天の恵みの雨水を綿毛にたっぷり吸い込んで、晴れた日より更に元気さを増してるようにさえ見えました。
　雨の日にしか出会えない高原の表情をカメラに収め、約3時間の散策を終え、豊かな心持ちで帰途に着きました。

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