スリランカ撮影ツアー 4 シギリアレディー
高さ200メートルぐらいの岩山（というよりも巨大な岩そのもの）に作られた天空の要塞宮殿。5世紀末、身内を倒して権力にについた王が、自らもその地位を奪われることを恐れて、このような宮殿を築いたのだとか。
この遺跡で大人気なのが、その当時500体ほど描かれ現在は18体が残る壁画「シギリアレディー」。王様に仕えた女性たちのセミヌードです。
チャンスがあればハッセルブラッドでじっくり撮影したいと、三脚を持参。しかし、シギリアレディーたちのいる石窟は思った以上に狭く、混雑しているので無理だろうと思ったその時、入り口にいたガードマンが通路脇のロープを持ち上げて手招きしてくれました。
手を伸ばせば壁画に触れられるぐらいの距離に三脚を構えて、じっくりと壁画と向かい合う。ほんの短い時間でしたが、胸がときめくような体験でした。
日本人が古代の壁画としてまず思い出すのが高松塚古墳の女性たちの肖像でしょう。帰国後確認したら、シギリアレディーは高松塚よりさらに200年ほど古い物でした。500体あったものが18体に減っているとはいえ、想像した以上に美しい状態で残されており、絵から伝わってくる色っぽさもおそらく当時のまま。遠い昔と現在の距離感がとても近いものに感じられました。
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