信州上田カメラ屋気まぐれブログ

長野県上田市の松尾カメラ店主のブログです

第2回ブータン撮影ツアー 13 ワンデュポダン・ゾン

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17世紀、シムトカ・ゾン、プナカ・ゾンに続いてブータン建国の父とされるシャプトゥン ガワン・ナムゲルにより3番目に建てられたのが、ワンデュポダン・ゾン。プナカ・ゾン同様川の合流点に建てられた美しいゾンでしたが、2012年の火災で焼失、現在再建中です。

ワンデュポダン・ゾンの対岸には、最も古い村の一つとされているリンチェンガン村があり、斜面に身を寄せ合うように集落が形成されています。
これまでブータン国内で目にした農家の多くは、何層にも築かれた棚田の最上部に一軒家が建ち、それぞれの家は数十メートル、数百メートルの間隔を置いて田園地帯に点在。日本のように回覧板は成り立ちそうもないと思えるようなものでした。
そのような農村風景に目が慣れたころ、建物が身を寄せ合うリンチェンガン村を目にすると、正直のところ火災が気になります。実際、最も有名な観光地タクツァン僧院や初日に訪ねたドゥゲ・ゾン、そしてワンデュポダン・ゾンも火災で焼失したとのこと。
ブータンの建物の多くは高台に建てらます。材料は周辺に生えている樹木と藁を練り込んだ土。また、各家屋の最上階は食糧を乾燥させるためのスペースになっていることからも分かるように、湿度が低く、火災には弱い生活スタイルだと言えるでしょう。それが、家屋を分散させて建てるスタイルが一般的になった理由の一つなのかもしれないと思いました。

古いリンチェンガン村は、そのように考えると大変貴重なものに思えてきました。今回は対岸から眺めただけでしたが、立ち寄ってみるべき価値の高い所だと思います。


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