信州上田カメラ屋気まぐれブログ

長野県上田市の松尾カメラ店主のブログです

義仲桜

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昨日、撮影仕事の帰りに、上田市の南東部、旧丸子町にある岩屋堂の「義仲桜」を見てきました。
木曾義仲の天下取りの拠点となった依田城登り口に立つ伝承樹齢800年のエドヒガンザクラ。斜面に立っているため、花の房は幹の根元よりさらに下まで垂れ下がっています。
800年と言うのは真実かどうかとは思いますが、この地域と木曾義仲との関係は、私自身あまり知りませんし、旧丸子町の方はともかく、ほとんどの上田市民はよく知らないはず。郷土史の知識を培うには、嘘か本当かは別として、歴史を物語る場所や物が必要なのだと思います。

ところで、昨晩の事件について、事実に基づいた動機がニュースで取り上げられましたが、にわかに信じられませんよね。大きなことを隠すための方便ではと勘ぐってしまいます。
一方「義仲桜」は、にわかに信じられなくても、郷土史の記憶を語り継ぐためには必要なのだと理解出来るのではないでしょうか。

ところで、上田周辺の地域は、「小県(ちいさがた)」と呼ばれ、古来国府国分寺がおかれ、信濃の国の中心的な地域であった様です。住んでいる自分が言うのも何ですが、周囲を山に囲まれた地形で雨も雪も風も少なく、冬はそこそこ冷えますが、夏の湿気を含んだ蒸し暑さはなく、カラッとした気候。明治に川原端に鉄道駅が出来るまでは、町は河岸段丘の上にあったため水害もなく、見つかっている活断層もないと言う具合に、災害にも強い。とにかく自然環境に恵まれているので、古代から栄えていたのは当然かもしれません。
しかし、現在の様に変化を求められる時代になると、少々弱い。良い悪いは別として、暮らしやすいから危機感を持たないことが大きな原因ではないかと思います。ですから、この地域にとっては変わらないことも一つの選択肢。それには、歴史的な事や物を大切にすることが重要だと思います。


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