FUJIFILM GFX50R+HASSELBLAD Vシステムレンズ
この年末、長年使い続けているハッセルブラッド503CWの遮光幕の動作が不調となり、修理に出したのをきっかけに、ハッセルブラッドのフィルムカメラ用Vシステムレンズとの相性が抜群のフジフイルム中判ミラーレスカメラGFX50Rを当店の備品に加えました。
ミラーレスになる以前の中判デジタル一眼の場合、そのメーカーレンズシステムを使用するのが本筋でした。しかしながら、中判デジカメのセンサーサイズは中判フィルムサイズに比べるとずいぶん小さくなり、135フィルムサイズと中判フィルムサイズの中間ぐらいのサイズに留まっていたことから、特に広角領域で限界があるため、なかなか導入に踏み切れずにおりました。
しかし、フジフイルムのGFXシリーズは、マウント内径が65mmとソニーαはもとよりキヤノンRやニコンZマウントよりずっと大きいながらもマウントとセンサーの距離「フランジバック」が26.7mmに抑えられております。各社で発売されているマウントアダプターの種類も豊富で、装着・使用できるレンズシステムは、4X5インチの大判システムからペンタックスやハッセルブラッドなどの中判フィルムカメラシステム、更にニコンやキヤノン、京セラコンタックスといった135mmシステムまで幅広く対応が可能になっています。フジフイルム純正のGFXレンズはもちろん現在の最高峰レンズと言って良い品質なのですが、ハッセルブラッドやコンタックスのツアイスレンズのように、現在は環境問題等で製造できない鉛をたっぷり含んだ比重の重いガラスを使い、鉄の研磨剤でじっくり時間をかけて磨き上げた往年の名レンズが生み出す味わいは、なかなか現在のレンズでは再現できません。また、写真を知り尽くしたフジフイルムの「フィルムシムレーション」など絵作りの技術は、フィルム時代の名レンズの持ち味を当時よりもさらに強烈に引き出す力を持っていると思います。
FUJIFILM GFX50Rは、松尾カメラではこの年末、特価370,000(税別)で、専用バッテリーNP-T125(定価13,900円)をもう1本お付けしています。ずいぶん価格もこなれてきたのも大きなきっかけでした。
今回導入したGFX50Rは、撮影で使用していない時は店頭に展示しています。実際にお手に取ってお試しいただけます。どうぞお気軽にお声がけください。