信州上田カメラ屋気まぐれブログ

長野県上田市の松尾カメラ店主のブログです

森の営み

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一昨日訪ねた角間渓谷は、豪雨の爪あと深く、自然の怖さを見せ付けるものでした。しかし、足元に目をやると色づいた落ち葉やどんぐりが、そこだけ見ると楽しげに、可愛らしく散りばめられている。
角間渓谷一帯は、広葉樹の森。嵐に倒された木々や敷き詰められる落ち葉は、どんぐりなど地面に落ちた木の実を育てる栄養たっぷりのゆりかごに。何万年と言う長い自然の営みによって形作られた森の生命力を感じます。
一方、建築用木材を育てる目的で近代になって造成が進められた針葉樹の森は、危機的な状況に陥っています。「限界集落」と呼ばれる、若年層がいない山間地の里山では、本来間伐や下枝落しなど人の手を入れることで健全性が保たれる針葉樹の森が、維持育成の担い手を失い、荒廃していると聞きます。この問題は、下流の治水や水保全の問題に直結している。
自然環境を維持するために、人の手で何とか出来ることには限界がある。自然の営みに任せるほうが手っ取り早い。人が出来るのは、破壊してしまった自然を再び自然の営みのサイクルに戻す決断をすることぐらいなのかもしれません。


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