信州上田カメラ屋気まぐれブログ

長野県上田市の松尾カメラ店主のブログです

棚田

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上田市郊外の「稲倉の棚田」。休耕田の草を刈り込む目的で、牛の放牧が始まったとの情報があり、早速出かけて見ましたが、残念ながら牛を見つけることは出来ませんでした。
既に田植えが終わった水田の稲が、夏本番を思わせる強い日差しを浴びて、緑を濃くしています。それとともに、あぜの草もぐんぐん伸びる。この草を牛に食べさせると言うのは、良いアイデアだと思います。
幼い頃の記憶では、田舎に行くと、あちらこちらで山羊が飼われ、土手の草を食んでいました。山羊は、人が食べない雑草を好んで食べるのだそうで、草刈りの役目を担っていたらしい。今でこそ、まずくて飲む人はいなくなったけれど、山羊の乳で育ったと言う子供たちも多かったようです。
私たちが育った時代は、高度成長の真っ只中。農家の若い人たちも勤めに出てしまい、農地は急速に変貌。耕す人が居ない農地は、荒地になったり家が建ったり。広々とした田んぼをつぶしてショッピングセンターも出現しました。山羊の乳を飲んで育った人たちも、車でショッピングセンターへ出かけて野菜や牛乳を買う。もちろんそれが悪いわけではないけれど、環境に対しては大きな負荷になっているのは事実。
4月に撮影ツアーで訪ねた韓国も、日本同様急速に経済発展し、同様の問題を抱えています。しかし、日本と比較すると、もう少し上手にコントロールしているように感じました。農村にも高層の集合住宅が見られますが、これは、農地と居住地をしっかりと分ける、都市計画に基づく開発がなされている証拠。農地そのものも、しっかりと手が入っており、荒廃地は見られません。
山羊が土手で草を食んでいた頃に戻せとは言いませんが、合理的な考え方は見習うべきだと思います。


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